
冬の空き家リノベ見学会
12月12日(木)、澄み切った冬空の下、「まちの空き家リノベ見学会」を開催しました。 今回は、「ioriori」→「星空の小さな図書館」→「マチノイト」→「北土舎」→「ブラウンズフィールド」の順で、5つの拠点を巡る冬の旅。前回(11月開催)に続き、地域に根ざした生業(ナリワイ)の現場を訪ね、今回は特に 「創り手の哲学と、空間が醸す“温もり”」 に焦点を当てて探求しました。
※当初は「杢珈琲」さんも訪問予定でしたが、オーナー様のご体調により中止となり、代わりに「星空の小さな図書館」「マチノイト」を加えさせていただきました。快くご対応くださった関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。
地域での起業、古民家再生、新しい働き方に関心を持つ9名の参加者と共に、冬の澄んだ空気の中、いざ出発です。
森に佇む一棟貸しの宿「居庵 iori-ori」:非日常の中に息づく“日常”のデザイン



最初の訪問先は、小さな森に囲まれた一棟貸しの古民家宿「居庵 iori-ori」。
あしらいにもセンスの光る和モダンな室内は、古材の持つ温もりと懐かしさに満ちていました。
単なる「宿泊施設」を超え、“滞在そのものを体験としてデザインする” 空間づくりの哲学に触れました。
参加者からは「住むための古民家再生とはまた違う、細やかな気配りが感じられた」と、空間の企画力に注目する声が上がりました。
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本と人とがゆるやかに交わる、まちの“第二のリビング”「星空の小さな図書館」



続いて訪れたのは、築80年の納屋を改装した民間図書館。
冬の柔らかい日差しが差し込む室内は、本に囲まれたまるで誰かの家の書斎のよう。
「本を借りる」という目的がなくても、ただぼんやりと過ごしたくなる、そんなゆるやかな居場所です。
管理人・三星千絵さんが語る 「特別な目的がなくても立ち寄れる場所にしたい」 という想いは、移住先での“居場所づくり”を考える参加者に深く響いていました。
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ものと向き合い、暮らしを繕うアトリエ「マチノイト」




3つ目は、ミシンアトリエ「マチノイト」。
冬支度の外套や大切なお直し品が並ぶ作業場は、ものづくりを通じた 「暮らしの丁寧な継続」 を感じさせる空間でした。
リペア(修理)という行為が、単なる“直す”技術ではなく、思い出や愛着を未来へ繋ぐ営みであること。
参加者からは「消費ではなく、関わり続けることの豊かさを考えさせられた」という声が。冬にこそじっくり向き合いたい、ものとのかかわり方を教わる時間となりました。
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歴史を受け継ぎ、現代の手仕事と並置する「北土舎」




4つ目は、足袋屋から洋服店へそして現在の姿へと受け継がれてきた古民家「北土舎」。
差し込む陽射しが梁の歴史を浮かび上がらせます。そこに並ぶのは、現代の職人が作る実用的で美しい生活雑器。
「古い空間」と「新しい手仕事」 が見事に調和し、時代を超えて“使い継がれるもの”の価値を静かに訴えかけていました。
オーナーの松村さんの熱い想いに触れ心を揺さぶられる時間でした。
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農と食から生まれる、人を温める“実家”「ブラウンズフィールド」



最後に訪れたのは、農的コミュニティ「ブラウンズフィールド」。
冬の畑は生命の息吹を静かに蓄え、そこで育った野菜を使った温かいランチが参加者を迎えてくれました。
食卓を囲み、同じ釜の飯を食べながら交わす会話は、自然と地域での暮らしのリアルな喜びや苦労へと及びます。
「食べること」と「つながること」 が一体となったここは、単なる見学先ではなく、移住後のライフスタイルそのものを体感できる場所でした。
開催を終えて

冬の一日、巡った5つの拠点には、それぞれに確かな 「創り手の哲学」 があり、それが空間の温もりや居心地となって表れていました。
前回の見学会が「生業の多様性」に焦点を当てたとすれば、今回は 「その活動を支える想いと、空間が人に与える安心感」 をより深く感じる旅となりました。
寒い季節だからこそ、古民家やコミュニティに灯る温かな光がより鮮やかに感じられます。
この出会いが、参加者の皆様にとって、自分らしい居場所や働き方を「具体化」する一助となれば幸いです。
ご参加いただいた皆様、そして私たちを温かく迎え、誠実に語ってくださった各オーナー様、本当にありがとうございました。